自分で書いた過去のブログ記事を読んで、
再び『ほえ~』って思ったんで再度アップします。
記事を書いたのは5月。丁度アオリイカの産卵の時期。

これは美味しいスルメ
【イカの「ほえ~」な話】
前回のブログで、
「まだアオリイカ産卵ショー見てない人、ラストチャンスだよ」って話したと思う。
あのスペクタルショーは是非見てよ。マジ感動するから。
産みつけられる卵の綺麗なこと、躍動感あるイカの行動、
コロコロと変わるイカの体表、、、、動画でも確認してね。
ところでそのイカが、なんで色を変えるか?の話もしたと思う。
一つは擬態、一つは威嚇、もう一つは求愛。
きっとこれ以外にもコミュニケーションとして体表を変えることがあると自分は思ってる。
つまり色を変えることで自分(イカ自身)の感情や思いを伝えてるわけ。
色を変えたりして擬態する物は、水中では結構いるよね。
ヒラメ、カレイなんかは砂に化けるし、
陸上ではカメレオンが代表選手かな。
でも彼らとイカタコ(頭足類)では、その色の変化の仕方が違うのよ。
初めてイカに驚いたのは、伊豆山の水中や真鶴の水中が、
まだまだ海藻(カジメ)がワサワサ生えてた頃。
砂地との境目、ゴロタ混じりの海底でイカを見つけ(アオリイカだったと)、
近づいたときのこと。
一目散に横方向に移動するイカが、
パッパッパッて、体色を瞬時に変えたんだよね。
文字通り瞬間的に、1秒以内にパッパッて。
砂→ゴロタ→カジメ、、、、白色→まだら→濃い茶色!!。すげー擬態。
イカが色を変える理由はわかるとして、この高速変化できる方法は?
最初に話した他にも色を変える生物たちは、その変える方法としてホルモンを使う。
ホルモンは血中を流れているために、色を変えるのに多少お時間を頂くことになる。
それじゃぁイカの瞬間変化は無理。
ではイカはどのようにして体表を変えるのか?
【筋繊維と繋がった色素胞を伸び縮めさせる】
絵の具の入った小さい小さい袋を無数に持ってると思ってよ。
1つの袋には1色、全部で三色。
おぉぉ、イカはまるでテレビと同じ要領で色を変えてるのかぁ。
テレビのピクセルは赤、青、緑、、でもイカの三色は赤、黄色、茶色なのだ!!
この袋を自在に伸び縮めさせ、色を変えてるんだって。
色素胞についてる筋繊維は20本。筋肉を縮めると袋の面積が広がり、その色が多く見え、
筋肉をゆるめると、袋は点になりその色は薄れて見える仕掛け!!
そのスピード、0.2秒!
まじすげー仕掛け。ほしい、、、この能力。
でもちょっと待てよ、なんかキラキラ光る虹色みたいなのもあるよね?
物に色が付く方法、見える訳は二通り有って、
一つは色素(インクとか塗料)で、太陽光の1部の色を吸収し、他の色が見える。
もう一つがシャボン玉の虹色とか、玉虫色とかの様に、
太陽光を吸収せず、それを全て反射し、見える角度により色が変わる「構造着色」。
クジャクの羽とか、蝶のはねとかも。
はいはい、ここからよ、イカがすごいの
イカはこの構造着色にも抜かりなく、色素胞の下に虹色素胞の層があるんだって!
(びっくりマークだらけだ)
おっとこれで終わりでない、
さらにその下、虹色素胞の下に白色素胞がある。
白色の層は、どうやら光を散乱させるためにあるようだ。
こうなると、イカは体表の色を変えるために生きてる気がしてきた。
でも納得。これがあの綺麗な虹色や、真っ白に変化する体表の理由なんだね。

アオリイカのメスの体表

オスの体表
是非アオリイカ産卵、見て下さい!!
感動もんだから。