島旅

2023年5月23日 (火)

また行きたい島

金沢で、父がまだまだ現役で漁に出てた頃だと思う。
八丈島に良く行くよって話してたら、
『宇喜多秀家の墓がるわ、見てきまっし』と歴史好きな父が言う。
当時はそれほど関心が無かったけど、
実際に宇喜多秀家の墓はあるし、なんと言っても50年島に暮らした武将。

まぁ切ないというか、まさに戦国。
幼少期から秀吉に可愛がられた秀家は、秀吉の娘を嫁にもらう。
前田利家の四女(秀吉の養女)の豪姫。
バリバリの豊臣派だったんだろうね、もちろん関ヶ原では西軍。
そして敗北。薩摩に逃れ、一時は島津家にかくまわれるけど、
家康の圧力が半端じゃなかったようで、引き渡された。
島津家や前田家の働きかけで死罪は免れたけど、
八丈島への流罪となる。

それから約50年、本土に戻る機会は何度かあったようだけれど、
それを固辞し島に残ったという。
島で嫁はもらわなかったようで(記録に無い)、
秀家が良く釣りをしたとされる南原千畳には、
会う事の叶わなかった豪姫との石像が立っている。

父が秀家の墓の事を気にしていたのも、今となれば頷ける。
豪姫は金沢にもどり、市内にはその菩提寺もあり、
秀家の供養塔も金沢の大蓮寺にある。

 

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八丈島南原千畳

なんとなく金沢の菩提寺にも報告したくなる。
綺麗な夕日でしたよって。

 

 

 

2023年5月17日 (水)

染まる島

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トカラ列島中之島から眺める、無人島の臥蛇島(ガジャジマ)に沈む夕日。

一日のエキサイティングなダイビングが終わり、
日焼けで火照った体を気持ちよい海風に任せ、
ぼぉ~と明日の潜るポイントを想像する時間。

今年も8/10~14 屋久島&トカラダイブクルーズ 開催。

お問合せもお気軽にどうぞ。
アサムラマリン042-554-4419 
✉メールは⇒コチラ  

2023年5月10日 (水)

島に来て、一発目に入る海って

島に来て、一発目に入る海がこれだったら、
そりゃあテンション上がりますよ。
気持いい、もう全然さかないなくてもいい。
(いっっぱいいたけど)
きれいだし、穏やかだし、あったかいし、
もう何もいらない。
『やっぱいいなぁ~』って、つくづく思った1本目のエントリー。

 


光がほんにキレイだ
早く降りておいて~

 

 

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みょーにこの皮手袋が増えてる気がする

 

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2023年5月 9日 (火)

島で思ったことーその1

先日の八丈島に行ってたときの話


相変わらずお世話になる施設の好青年、
NISHIさんは本当に変わらず謙虚な姿勢で頭が下がる。

もはや青年と読んでいいのか分からないけど、
なんたって20年以上前から変わらないんだから。
容姿もそうだし、何よりその接し方がね。
たぶん40は越えてると思うけど、50だろううが60になろうが、
こうなったら好青年として、こっちも接していこうと思う。

いかがですか? 60代の謙虚なじいさんなんて。
わたしゃ30代くらいでもう謙虚さって捨ててしまった気がするよ。
先輩とか師とか目上の人に対するじゃないよ、
そんなの誰でも持ってるだろうしね。
年取ってから身につけるのが、もっとも困難な素養じゃないかなぁ。

 

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ナズマド

さて、その好青年の話はおいおいとして、
もう一つためになったのが、
島で出会った知り合いのインストラクター達のことも。

ザックリ言って、若い女性インストラクター二人。
ほんとの所は年は分からないので、
でも先方はこちらの年は分かるよね。
ざっくりオッサンのインストラクターってさ。
たぶん二回りくらい?違うのかな?まぁ二人とも明るいこと明るいこと。
すっかり落ち着いてしまった(もしかするとクタビレて見える?)自分からすると、
より際だってそう感じる。
自分たちの仕事がお客さんへの非日常の提供なわけだから、
明るいことは良いこと、そして正しいこと。
クタビレたディズニーキャラなんて、あなたも見たくないでしょ。


八丈島のナズマドと言う潜るポイントで一緒になったのが、
ゴールデンウィークの子供の日のこと。
ツアー後半にも関わらず、元気元気。
あの元気な調子を後半も維持していることになる。
二人は自分には持ち合わせていないキャラで、
それを一々ここで挙げてるときりがないので割愛するけど、
たとえるとこんな感じ、
『みなさ~ん、この素晴らしい八丈の紺碧の海を、めいっぱい楽しみましょう、
スーパーブルー八丈、バンザーイ♪、
楽しもう!さぁーみんなも一緒に右手を天に挙げて、
せーの、楽しもぉーーー♪!』
かけ声はイメージです。(でもかなり的を得てるイメージ、と思う)
こんな感じで盛り上げてた。

このような初々しさっていうか、明るさを、
自分は体から絞り出す事が、果たして出来るだろうか?
もちろんそう言うノリには付いて行けないってあなたが思ったとしても、
若い時はきっとそうだったりしたわけで、
明るいこの雰囲気が大好きって方も多くいらっしゃるでしょう。
ちょっと恥ずかしいが(自分だとすると)、実にすがすがしい。

 

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今回の八丈島に持って行った本が、
〔遺伝子ー親密なる人類史ー 著シッダルタ・ムガジー〕
本の内容と島での色んな事がリンクして、
自分的にはめちゃめちゃ為になった今回の八丈。
生物、生命ってのは多様性が非常に大事で、
この多様性が進化の一つのピースになってる。
例えばある島にしか生息しない鳥の種が、
全く変わらない同一の個体群であるとすると、
急激な気象変化に対して絶滅してしまうケースもある。
しかし、その鳥が様々なバリエーションがあれば、
その変化にして得意(適者)な個体もあるかもしれないわけで、
この場合、バリエーションが多いほど、多様であればあるほど、
優位なバージョンが含む可能性もあがるわけだ。
この部分はムガジーは、遺伝子レベルでの多様性を説明してた箇所があり、
自分としては、前出の明るいインストラクター女史とリンクし、
『色々なインストラクターがいた方がいいんだよなぁ、』と腑に落ちた。
と同時に、いつも画一的な自分の振る舞いに、
新鮮さを失うお客さんもいるかもしれないので、
ここは一つ新たなキャラを試してみるのも手か?

 

次回は島のタンパク質のお話

 

2023年5月 8日 (月)

島でのごはん、美味しいのに、、、

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八丈小笠原固有種のユウゼン
眼が可愛いのよ

 

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定番のテングダイ

 

天気も良く、三日間とも早朝ダイブが出来た今回の八丈島。
ナズマド、八重根、底土とどれも朝から気持ちいい。
朝のナズマドからの小島、夕景の小島、雲のかかる小島に緑の八丈富士。
青空の島は、ほんと絵になる景色が多い。
見とれて写真を取り忘れるほどに。

 

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ボートダイビング前に神湊にて

 

参加者のお声
【どれもこれも美味しいのに、、】
100% 藤本敬子さん
2018、19と八丈島に行っては体調崩していたので、今回こそは、、、
ところが、やっぱり体調崩す。。。
でも海は変わらず透明度高く青い青い。
魚、ウミウシ、カメ、数えきれず覚えきれ無いほどたくさん。
温泉は毎日入れて極楽。
食も、くさや、明日葉、島寿司、刺身、煮魚、てんぷら、あら汁と、
どれもこれも美味しい(なのに食べきれず身も心も痛む)。
次回もタンクを背負って底土に入れるよう、足腰を鍛えておきましょう。

 

【人数が少なく寂しいけど、、】
100% 河野正樹さん
毎年恒例になってて、近くて素敵なリゾートは何回行っても飽きない。
さみしい人数だったけど八丈の海を満喫しました。
そして豪華な晩御飯も美味しく完食!
島旅を楽しみたいなら、ぜひ八丈島へ行ってみて欲しいです。

 

 

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朝のナズマド

 

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小島に日が沈む

 


イデサリアーチの上に居たカメくん

 

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トビウオ刺身、左にキンメがいるのよ

 

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その金目煮つけがコレ。30㎝を一人一匹、、、

 

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宿で完食できたのは一人だけ

 

島への環住

「潜れるだけで感謝なんだよ」と向かった島。
そんな謙虚さが良かったのか、
三日間とも晴天な上、海めっちゃきれいでユウゼン映え~の、
安定のウミガメ可愛いい八丈島。だった。


思えばダイビングの仕事に最初に触れたのも八丈島。
あらためて八丈小島の格好良さ、
小島に沈む夕景のすばらしさに感じいってしまった。
八丈にいるときゃそんなこと考えたこともなかったもんなぁ。
年取ると視力は落ちてくるのに反比例して、選美眼は冴えるのかも。


さて、海の映像は後でアップするとして、宿にあった本をチラりと読んでみると、

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無人島について書かれた本

 

最初から無人の島もあれば、有人から無人化した島もあり、
その島々の物語がつづられた本で、八丈小島や青ヶ島のことも書いてあった。
どちらも周囲は断崖絶壁の島で、
船からの積荷作業だけでもその過酷さが分かろうと言うもの。
小島に至っては飲み水を雨水に頼っての生活は、
いかほどの物だったんだろうと想像する。
しかし、昭和44年の全住民の離島での無人化の際には、
そこに故郷を思う惜別の思いがしっかりと刻まれていたんです。

また、東京竹芝からフェリーで八丈にわたると、
港に二回りも三回りも小さくした、青ヶ島行きの環住丸が停まってることがある。
欠航率を考えると気軽とまでは行かないけど、
今はヘリも飛んでいるので、昔に比べればかなり身近に感じられるようになった青ヶ島。
そんな青ヶ島行きの環住丸を、「あ、かんじゅー止まってる」くらいしか考えたことが無かった。
でも、そこには青ヶ島の人たちの強い強い思いがあったんだねぇ。


1785年の噴火では、青ヶ島の植物をも死滅させる大噴火。
当時300名を越える島民のうち、八丈島へ避難できたのは約2百名。
1787年以降は手漕ぎ船での青ヶ島の人たちの命がけの島への見聞。
渡れないことが分かっていても、自分たちの故郷の島を見たかったのでしょう。
渡航したもの、溺死したもの、、そこから1817年、
青ヶ島復興の願い書が取り上げられ島への期間が始まったそうだ。
すべての島民が故郷へもどったのは1835年、実に50年もの歳月。
まさに「環住」とは青ヶ島の人たちの思い、
ふたたび故郷の島に戻り住むのだという気持ちを表したに文字。

現在の青ヶ島は電気、自動車、水道、ガス、ヘリポートとインフラが進み、
住民だけでなく観光や焼酎生産でも注目されるようになった。
それもこれも環住の思いがあったからなんだねぇ。

 

ふと開いた1冊の本のお陰で、海に浮かぶ島の見え方が変わった気がした。

 

2023年5月 6日 (土)

情け島

八丈島は連日の晴天なり。

ナズマド三昧の二日間の後、今日はボート。

半年ぶりに来て、改めて『小島はかっけー』

 

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お腹いっぱいで富次郎のソフト食べれなかった。

2023年4月27日 (木)

島ってこういう事

Shimaについて

“島”と言う昔から使われている言葉。
広辞苑によれば、「四面海に囲まれた陸地」とあるけど、
厳密には国連海洋法第121条に、
「自然に形成された陸地であって、
水に囲まれた高潮時においても水面上にあるもの」とある。
我が国最南端の沖ノ鳥島はまさに、
波浪の浸食により満潮時没してしまう危機があるため、
現在も護岸工事がなされています。

実はこうした正式な用語としての“島”以外にも、
「人里から離れた地域」としても、古くから用いられてきたようだ。

ちなみに島という漢字は、鳥が羽を休める海にある山から来たとのこと。
きっと古来より島にすんでる人々は、
渡り鳥や風の向きで季節を感じていたんだろうね。


【島の数】
日本にはいくつの島があるかご存知かな?



なんと!6852島あります。
本州3194、九州2160、四国626、北海道509、沖縄363。
一番多い都道府県は長崎県で971島。
凄いぞ長崎! やっぱ五島列島とか、壱岐、対馬あるもん。
いや~長崎も久々に行きたい。又企画しょう♪
では無人島はいくつあると思う?



日本の無人島の数6415島。
なんだかめっちゃ多いんだけど、一生かかっても潜れない。。。

 

 

“潮風そよぎ 球の彼方を見れば 
果てのない島旅に心躍る思い”

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画像は護岸工事前の沖ノ鳥島 東小島


追伸
8月は屋久島&トカラクルーズでも、南九州無人島ダイブサファリでも、
たくさんの無人島に潜る予定。
デン島、臥蛇島、鷹島、雀島、鮫島、宇治家島、草垣群島、、、、
うわぁ~

2023年4月26日 (水)

もうすぐ島だから、こんなこと考えてた


ナズマドの馬の瀬にて

 

5月ゴールデンウィークは恒例の八丈島。
6日が満月の大潮まわりで、天気はどうかな?水温は?
八重根港の潮汐を見ると、
5/4 満潮4:09 干潮10:40 満潮17:04
なんか到着日の1本目は、出入りしにくそうだね。
これ以降は2~30分ずつずれていくから、
まぁざっくり11時~昼が最干潮ってことですよ。

 

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天気はどうかな?

 

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ナズマドはどっちからの潮かな?

 

2023年4月25日 (火)

こんな無人島です。

南九州無人島ダイブサファリ

もしも、もしもですよ、
自分が1年に1回だけしか島旅を組むことができないとしたら、、、
きっと・・・

『僕らは僕らの無人島に行くだろう。』

島で「永遠」を思う。
目の前見えなくなる魚


これは最初に南九州無人島ツアーから帰ってきたときの正直な感想。
そのくらい楽しかったし、ハマった。
今でも自分が提供する島旅の、一つの究極的な形と言ってもいいと思ってる。
“僕らの無人島”と呼んでいるのは鹿児島枕崎の西方80kmにある宇治群島のこと。
(群島とついているから一つではない)
初めて行ったのは十何年前だったかなぁ~、、、
とにかくその時は『ぶったまげた』!
当時はたしか、
その1、2年前だったかに、ソウフ岩、翌年にトカラと、秘境めいた数年。
だから相当なことでは驚かないはず、が・・・

 

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無人島に入港

 

発端は、いつもトカラに案内してくれてた船長が、
『鹿児島にはまだまだイイ海がいっっぱいありますよ。』
『宇治草垣なんかは、トカラに比べたら、うんと近いのに、
今は潜り行く人ほとんどいませんよ。』と教えてくれた。
聞けばそこは無人島で、今は避難港になっているから船を停船でき、上陸も出来るとの事。
そしてその島の周りが魅力的なんだと。。。

 

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魅力的な島に岩が無数にある

 

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避難港の岸壁


当時は宇治群島に潜りに行くこともそうだけど、
それにもましてワクワクしたのが、“無人島でのキャンプ”!
ここではその時のキャンプの様子は割愛するけど、
とにかく楽しかったぁ。準備から楽しいもんね。
お気に入りの食器にはじまり、寝袋、バーナー、ランタンなど、
およそダイビングではあまり使わない物ばかり。
食事のメニューを決めるのも楽しかったなぁ~。

 

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無人島で食べる素麺


そして肝心のその『ぶったまげた』理由・・・
とにかく海がイイの何のって。
つまり、最初はそこそこ海も良くて、
無人島でのキャンプダイブが出来る事が希だったから、
それを楽しみにしてたんだけどね。
ところがどうよ! 
まぁ海のすばらしいこと♪
透明度も抜群に良くって、魚がごちゃまんといて、
そんなポイントが、ベースキャンプの島の周りどころか、 
港のすぐ目の前(ホントにすぐ前)から広がってるんだから!
(最初に行ってたころは珊瑚も素晴らしかった)
そりゃ~ぶったまげるよ。
しかも、鹿児島からたったの2時間ほどでこの魚影だから。
なんでみんな来ないの? 不思議におもったもんです。

 

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とにかく海がイイ!

 


テンション上がるイルカたち

 

もう一つおまけ。
おまけにしては豪勢だけど、、
鹿児島から宇治群島に向かう途中のクルーズも、目が離せないんだ。
この辺り一帯の海は非常に魚が多く、漁船や遠征釣りもよく見かける。
また人間だけでなく、カツオドリをはじめ各種海鳥達も、船と併走してコチラをきょろきょろ。
青い空とブルーの海に滑空する海鳥。
途中1時間ほど走ると見えてくる、絶海のかっこいい奇岩も楽しみだ。
そしてとっても嬉しいおまけが、
魚をねらうイルカの群との遭遇。
バンドウイルカでなくハシナガイルカの群。
バンドウイルカより一回り小ぶりで、運動量がハンパない。
だから、ドルフィンスイムは出来ないけど、
その分、船尾船側でアクロバットをたくさん見せてくれる。
また、その数にも圧倒されるのよ。

 

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無人島から夕焼け

 

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夜のベースキャンプ


そしてこの島での夜の楽しみといったら、星空。
半径50キロ以上にわたって有人の島がないんだから。
つまり人工の明かりがまったくない。
その星空ときたら、これはもう自分のボキャブラでは形容出来ない。
よく満天の・・とか、降り注ぐ・・、みたいな表現すると思うけど、どれも当てはまらない。
どうして当てはまらないか、
それは夜空を屋根として、いや星空を屋根に夜を過ごす、
南海の無人島キャンプならではの光景だから。

 

 

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~回想~
BBQ宴会の後、暗くなってからもランタンの明かりの元、
みんなで今日の海中の興奮ぶりを話しあってた。
明日もあるからと、タープの下の即席ベッドで眠りにつく。
そしてどのくらい経ったか、、、
ふっと目をあけると、そこは星明かりに照らされた世界。
仰ぎ見る必要すらなく、水平線から天空まで、
呆然と口を開けてしまう、まるで星の中に漆黒があるような感覚。
周りを見ると、何人かが同じように口を開けて呆然としてた。

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