やっぱり素敵な島でした
荒波を越えて行ってきました。“屋久島のとなり小さな島の丘の上の宿”
出発前の車の中で参加者に
『かなり東風が吹いてきて、沖は微妙な感じだと船長から連絡有りました。
凪ぎよい薩摩半島の西側の無人島、久多島や野間池などに行くと、
のんびり潜れ、ここも魚多いです』
『でも、ここまで着たら荒波覚悟で沖を目指すのも一つですよ。
着けば向こうは屋久島の陰なので凪いではいます。
ただし、けっこう揺れて波かぶる覚悟が必要ですが、、、』
と、こんな感じで話しをしたところ、
一同『目指します!』
いやぁ~硫黄島までは我慢の時間だったねぇ。
初めての人たちは到着する時間も分からないし、
船のどこでどんな風にして過ごせば良いかもピンとこないので、大変だったと思う。
でも、硫黄島の島影は静か。
飛び込んだ海は『青い~!』と思ったことでしょう。
海からあがると『きれ~い』と声があがったけど、
まだまだこんなもんじゃないよぉ。
ちなみに水温29℃!気温30℃越え。
温かい飲み物仕様で用意したけど、一切使わずじまい。まぁ良いことだけどね。
硫黄島~口永良部島もそれなりに波はあったけど、
途中の時化を経験した仲間はなんのその。
やはり時間がかかった分、日はだいぶ傾いてきた。
口永良部島でも一番静かな野崎の立神に。
『途中が嘘のよう』『来て良かったねぇ』
入るなり、ニザダイ、ヒメテングハギ?の群れ群れ。
ウメイロモドキがパニクるように群れまくって、まるで青の川のよう。
しばらくすると、その正体が登場。
デーん!とロウニンアジ。完全にウメイロねらってるよ。
チラッとわれわれにも興味を示したけど、ふんっ、て感じでなかなか生意気なロウニン。
結局セフティーストップ中ものぞきに来たコイツ。
サービス精神旺盛なのかな?
久しぶりの口永良部島上陸。
宿に行く前に本村の温泉でひとっ風呂。
いや~気持ちいい。来て良かったぁ。極楽じゃ~(^^♪
あの居心地良い宿は変わってない。
のんびりテラスと縁側。
この日は縁側から海に浮かぶ硫黄島は見えなかったけど、
でも何とも言えない空間だ。
やっぱりこの感じはみんなに経験してもらいたい。
最初来たときは、帰りに自己嫌悪におちいったのを思い出した。
これほど無言で、自分たちの世界観を現せるこの宿に。
今回もそのままに素敵だった。
若女将が『わじまさん足どうしたんですか?』とか、
『久しぶりですよね?どのくらい?』なんて話しをしてると二歳の孫娘が、
縁側を指さし『バナナなよ、バナナなよ』。
『そうだね。バナナがいっぱいだね。』
朝早く目覚める。星はんぱないし、
およそ人工的な喧噪は何一つしない、
聞こえるのは虫の音と葉音、
耳に集中すると(あたりは真っ暗だから)、自分の脳が澄まされていくのが分かる。
きっと一年に一度はこの島のここで、
考え事にふける哲学者達にツアーでも企画したら大人気なのでは?
たっぷりと朝ご飯をチャージして、パワーおにぎり弁当を注文したら7時に出発。
みんな優秀だ。港に着いたら7時だもん。
流れの強い城ヶ鼻の打ち合わせをばっちりして、まずはジョンバナから。
きれい。きれーい。魚群れ群れ。
流れに翻弄されず、沈み瀬で楽しむ。
カスミチョウチョウの数が少ないかな。
太陽様もいい仕事してるので、では行こう!海底温泉。
ここ、海底温泉もみんなに経験してもらいたかった所。
はんぱない透明度の中、元気に泳ぐ無数のオヤビッチッャ。
なんだか幼魚ばっかりなのは、
女将が言ってた『クチエラブのソウルフードなんですよぉ。オヤビッチャは』
ってのがまさか関係してるわけ無いよね?
水中を先へ進むと、あれ?ダイバー?と思うくらいあっちこっちから泡あわ、温泉の気泡だ。
岩には真っ白な湯の花が、まるで雪のように積もっている。
そこに泡が当たり、湯の花舞う海中!
29度の海水が寒く感じる温泉の暖かさ。
サーモクラインでマスクの前はめらめら、
泡が舞い上がりしゅわしゅわ、
湯の花舞ゆらゆら、
みんなの気持ちはわくわく♪
記念写真撮ったけど、きれいだなぁ~
この後は待望の伝嶋、じゃねぇデン島に向けて北上、の前に、
港でパワー弁当受けとらなきゃ。
娘が(若女将の娘)が次女をオンブして『お待たせしました~』
車の中には二歳の凪ちゃん(若女将の孫)。
おいおい手を振るのは反則だぞなぎちゃん、
やめろ、このいけない営業マン、可愛すぎる。
徐々に西風が強くなり(行きは東、帰りは西、こらこら)、
でも行きほどでもないね。と頼もしい仲間達。
デン島は東の瀬一カ所は静か、
「よし、ここで入るか」と一瞬思い、
船長もアッパーブリッジにあがって準備し始めるけど、
伝『やっぱ止めます、硫黄に』
船長『ん?ここで上がれば、、』
伝『同じ場所に上がれるか確約できない!』
まことに残念だ。自分と同じに、この海に衝撃受けてもらいたかったけど、
ま、カッコいい岩の雄志を見てもらえただけで、今回はよしとしよう。
ラストダイブは硫黄島。ポイント名“ノボルノシーラ”
船長の長男が、アンカリング休憩中にシイラをバシバシ釣ったから。
ラストにふさわしく、まったり。
人生で一番クロユリハゼを見たかな。
潮通しの良い棚のコーナーはムレハタタテが群、タカサゴが水面でぱくぱく。
ん~ん名残欲しい。
そうだ、600ダイブじゃん?
お客さんが600ダイブだったのを思い出し、
クエストかりて、水中で記入“硫黄島600ダイブ祝 森ポン”
て書いたら、本当はさっきの城ケ鼻で600だったって。言えよ!
人なつっこいツムブリの子群が、安全停止中もまとわりついて名残惜しむ。
枕崎港には16:00帰港。予定通りだ。
しかし我ながらこの時間予想能力は予知能力並なんだけど。
口永良部では2本潜って弁当取りに港に戻るのが、
「だいたい10時~10:20ぐらいだよ」と朝おかみ伝え、
実際受け取ったのが10:20。
今回の打ち上げは『マスター18:30で』と出発前に伝えたところ、
→早いですね今回は、とマスター。
枕崎港に戻り、器材とシリンダーを洗い、ひとっ風呂で潮を落とし身支度、
そして夕飯の美味しい会場には18:25分入店。神ってる。
荒波を越え、潮流ポイント、海底温泉、
シリンダーの上げ下げ、器材の運搬洗浄、
一致団結した仲間の一体感のお陰だ。すばらしい!
美味しいご飯がひとしお美味しく感じたよね。

夕食会場の前で
今回もありがとうございました。
皆さんのおかげで“屋久島のとなり小さな島の丘の上の宿”に泊まれ、
またあの世界観に浸り、透明度最高の海に潜れました。
海は一期一会、次来るときはまた違った顔を見せてくれる。
それが誰にも分からないから、
未知の冒険が嬉しくて、何でも分かってる所はつまらないから。
もう準備してる時からドキわくなんだよ。
#1硫黄島 西の立神
#2口永良部島 男立神
#3口永良部島 城ケ鼻 沈み瀬
#4口永良部島 寝待ち海底温泉
#5硫黄島 ノボルノシーラ
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