専門家の直感は当たるのか?
【専門家.エキスパートの直感は、どんなときなら信頼できるか?】
ファースト&スロー
心理学者にしてノーベル経済学賞受賞者の、
ダニエル・カーネマンが書いた“ファースト&スロー”。
こりゃ全ての人が読んだ方がいいね。
内容は『人間はどうして合理的に物事を判断できないんだろう』と言うことが、
心理学や統計に基づき、次々と出てくる出てくる。
そしてその対策アドバイスも。
簡単な失敗なら良いけど、大きな失敗は命取りだ。
そんな目に会わないためにも、一読の価値がある。
専門家の本って事で難しいかと思いきや、
カーネマン自身が本のはじめで言うように、
『この本は、会社の昼休みや近所の井戸端会議を狙って書いたものだ、、』
と言うように、非常に楽しめ、かつ役に立つ。
自分も読んで思った事は3つ。
1.人間である以上間違いを犯す。
だから大部分の人が間違えるところは知っておいた方がよい。
2.統計や数学ってのは最も重要な学問なんだ!
3.本物が書いた本は面白い
特に2の部分なんだけど、小学校の算数の時点で嫌いになってしまった自分としては、
こんなに大切な学問、もっと大事に教えてよって思う。
さて、その肝心なエキスパートの話だけど、
エキスパートにもエセが居るよねってことで、
そもそも信用に値する専門家として、チェス、消防士、麻酔科医、、などが紹介され、
今一怪しい例として、経済アナリスト、トレーダー、あとなんだったかな?
まぁ、この違い、つまりどんな専門家がどんな時にピンときた事なら信用できるか?
少なくとも「1万時間以上を費やし、
かつ、すぐに検証、フィードバックを得られる場合」が信用できる事例のようです。
本の中では、消防隊長が現場で、ドアのノブをひねる瞬間に、退去命令を出す話が紹介されます。
火元はその部屋の地下にあり、退去後に部屋か滑落してしまう。
いったい何の判断でそのように行動したのか?
何が直感に働いたのか、どう言う思考プロセスから退却を選択したのか?
実に、実におもしろい!!!
おすすめですぞ。
自分も、ダイバーがパニックに陥る前兆だとか、
これこれこういう人が、こう言ったケースでミスをするとか、
水中で迷子になる前兆とか、なりやすい時間帯、、
けっこうわかるよなぁ~
そもそもダイビングの講習ってのはそれを理解し、
未然に防ぐ行動を覚えることに意味がある。
でも人は、自分には当てはまらない、そう思う物らしい。
これも本で紹介されてた。
追伸
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