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2023年5月 9日 (火)

島で思ったこと、ーその2

八丈島のタンパク質の話

タンパク質って大事って聞くでしょ。
炭水化物(ご飯や麺、パン)やお菓子(ほとんど炭水化物と糖類)ばかりでお腹を膨らませないで、
良質のタンパク質を積極的に取ろうって。
確かに体を作るとか、筋肉にイイとか聞くけど、
と、こんな程度の印象しかなかったんだけどね。
ところが島に持って行った本を読んでたら、
『もうタンパク質って大事どころじゃない!』って改宗したよ。

 

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下のキンメと併せて一人前

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肉厚なキンメ

毎晩毎晩、島ではとんでもない夕飯が出た。
もう旨いのは当たり前として、その量が半端じゃないのよ。
そして品数もそうだけど、なんといっても降参してしまうくらいなのが、
圧倒的メインのボリューム。
煮魚なんか、マジで身をほぐすと、きっとそれだけでどんぶり大盛り2杯くらいになりそう。
もちろんメニューは毎日変わる。
画像載っけておくけど、このキンメ、30センチくらいあるからね。肉厚です。
もうご飯なんてたどり着かない。とにかく料理を食べる。
がんばって金目たいらげました。
どうして頑張れたかというと、もちろん美味しいキンメなのが1番。
そしてタンパク質の話を行きのフェリーで読んだから。

 

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持って行った本は前回も話した、
〔遺伝子ー親密なる人類史ー 著シッダルタ・ムガジー〕

 

タンパク質は細胞内で膨大な機能を果たしていて、
細胞は生きるために化学反応に依存している。
たとえば呼吸をすると、糖が酸素と化学的に結びつき、
二酸化炭素とエネルギーが作られる。
その反応は自然に起きず(もし自然に起きたら、我々の体は焦がした砂糖のようなにおいがする)、
タンパク質がその化学反応を最適なスピードになるように、
速めたり、ゆるめたり、生きていくのに丁度良いように整えるんだ!
そう、生物は簡単に起きる化学反応のお陰で生きているんではなく、
かろうじて、絶妙な、滑りながらも決して落下しない、
そんなタンパク質の働きによって生かされている!!

どう?肉を食べたくなるでしょ、
野菜ばかりじゃなく、もちろん蕎麦饂飩なんて(夏のぶっかけ旨いけど)。
だからキンメを全部食べたよ。
もう一回言うけど、肉厚すっごかったから(味は控えめにいって旨い)。

 

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呼吸は大事

もう一つ、ここから先は生物化学とか興味ない人はすっ飛ばして。
ヘモグロビンって聞いたことあるでしょ。あれもタンパク質。
しかも呼吸にめちゃめちゃ大事な役割担ってるし。
特にダイビングやってる自分としては、
効率よい呼吸って凄く大事で、
それが細胞レベルで巧くいってないとすると洒落にならんのよ。


体中を駆け回り、ヘモグロビンは肺、心臓、脳へと酸素を運んでくれる。
それは酸素分圧の高いところに行くと酸素と結合し、低いところでは放出するから。
なんで?なんでそんなことが?
ヘモグロビンは4つ葉のクローバーのような形をしていて、
二つの葉はαグロビンと言うタンパク質で、もう二つがβグロビンというタンパク質
葉っぱの中心にはヘムと言う鉄を含む化学物質をにぎっている。
四つのヘムすべてに酸素分子が結合すると、
四つの葉は、サドル取り付け金具のように酸素をきつく締め付ける!
ヘモグロビンが酸素を放出する際は、先ほどの金具をゆるめ、
ちょうどパズルのピースが一つはずされたように、
酸素分子が一つ放出され、すべての締め付けが緩む仕掛け。
すごいぃー!!!!
脊椎動物の体は、このヘモグロビンの特性により設計されているので、
この働きが阻害されると、我々の体はより小さくなり、
冷たくなり、ある朝、虫になるしかないかもしれない。
タンパク質大事。。。

 

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ある晩、飛び魚のフライも出た。美味しいよぉ。
これはかなり良質のタンパク質。
でも凄い量だった・・・

 

 

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