感謝せずにはいられない。何に?
やっと上巻を読み終えた。
再読となった[遺伝子ー親密なる人類史ー]であるけど、
ほとんど覚えてないことが多い上、
用語も難しいのでなかなか進まない。
しかししかし、やっぱ面白い。
著者のシッダルター・ムガジーは医師で、専門は血液学腫瘍学のガン研究者。
二足の草鞋ってことになるんだと思うけど、
前作[がんー4000年の歴史]がピュリッツァー賞を受賞しているので、
いったい彼の頭のなかはどうなってるのか?って感じだ。
本作の[遺伝子ー]も、ニューヨークタイムのノンフィクション部門ベストセラー1位。
門外漢の自分が読んでも面白いと思わせてくれるのは、
辛うじて自分にも理解できるからなんだと思う。
難しい用語は読み飛ばしたとしても、ほとんどドキュメンタリーを読んでいる雰囲気。
遺伝子と人との関わりを、紀元前、中世ヨーロッパ、そして現代の遺伝子工学と、
順をおって進んでいく、まさに遺伝子の歴史もの。
ピタゴラス(三角形の)が『遺伝する物質は男性から渡り、女性が体内で育てる』、
と提唱したのを、アリストテレスは(あのアリストテレス)、
『男性は髭や白髪が生える前に子供をもうけるのはどう説明するのか』と異を唱え、
その後物語は、ダーウィン、メンデルとまるで小説のように進んでいく。
上巻を読んで思ったことは色々ある。
遺伝子は究極的に「生きろ、伝えろ(複製)」とコードされてると認識してたけど、
もう一つの役目は多様性なのでは?と感じずにはいられなかった。
多様性であることが種の繁栄、生き残りのキーなのかもしれない。
他にも色々気が付いたことはあるけど、
でも一言で言うなら、やっぱり『すべての生命は奇跡』と言うこと。
ほんの一時ではあるだろうけど、この本を読んだ後の散歩では、
前を歩いてくる犬や道ばたの草にすら、感謝の念がわいて来た。
神はいないのに、いったい誰に感謝すればよいのだろう。
ポチとたんぽぽにだ!
下巻につづく
追伸
明日はアオリイカの産卵みれるかな?
そこにもあそこにもここにも、奇跡はある。
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