それは地球最大のショー
マイケル・ファラデー
“私たちがこの世に存在すると言うこと自体、
どんなにすばらしいことなのか、しばし考えてみよう。
このとおり、生まれ、育ち、そして生きている。
それでも私たちは、これら全てを当たり前のこととして、
ほとんど何の驚きも持たずに、見過ごしているのだ。”
科学のすばらしさを端的に語ったファラデーさんのコメント。
こちらはドーキンスさんの「進化の存在証明」の結びからの抜粋。
“私たちが存在するという事実そのものが、ほとんど耐え難いほど驚くべきこと。
私たちに多少とも似た動物の豊かな生態系に囲まれ、
私たちが究極的に栄養を依存している植物に囲まれ、
私たちの遠い祖先に似た、
そして私たちが朽ち果てるときに還るべき細菌に囲まれているという事実。
自分が単に存在しているだけでなく、そのような複雑さ、
そのような優雅さ、そのような、果てしない、きわめて美しく、
きわめて驚くべき種類の生物に取り囲まれている。
夜空を仰ぎ見る自分たちは、それは偶然ではない。
何かを観察できる自分は、宇宙の中で恒星なしには進化し得ない。
生命は恒星を少なくとも一つ必要とし、
その全てが奇跡的ともいえるバランスの上に降り注がなければ、、、
わたしたちが夜空を、星々を仰ぎ見るのは偶然ではない。
目を向けるほとんどの場所に緑がみれるのは偶然ではない。
わたしたちが、いままさに花開き、葉を茂らせた生命の樹の中の、
ちっぽけな枝に腰掛けていることに気づくのは偶然ではない。
食べ、成長し、腐り、泳ぎ、歩き、飛び、穴を掘り、
忍び寄り、追跡し、逃げ、走り勝ち、出し抜く、
無数のこれらの他の種にとり囲まれているのは偶然ではない。
数の上で少なくとも10倍は勝る緑色植物がなければ、
私たちを動かすエネルギーは存在しない。
捕食者と獲物、寄生者と宿主の常に拡大する競争が無かれば、
何かを見ることが出来る神経系は存在しなかっただろう。
私たちが夜空を仰ぎ見、そこに永遠を感じるのは偶然ではない。
それは自然淘汰による進化の直接の結果、
地球最大のショーなのである。”
今年も南九州無人島で、夜空を仰ぎ見たいと思う。
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