シックリくるのはどれ?
島旅ネタが無いときは、だいたい読書ネタと決まってるかも。
島旅と島旅の間に、ゆったり読もう。
名著の中で別々の出版社から出されている書籍がある。
もちろん著者は同じ人だけど、訳文はそれぞれ違う人物って事もあるんだよね。
すると、どれも趣が違ってくる。
平易で分かりやすいなぁ~ってのもあれば、
やたら厳かに書かれていたり、
例え話がちっともチンプンカンプンだったりと色々。
考えてみれば、母国語以外で書かれた本を読むときには、
自分は訳された物を読むしかないわけで、
(あなたがスペイン語、英語、漢語、ドイツ語がぺらぺらで、
これらの活字も流暢に読めるなら別だけど)
すると『誰それ(原作者)の本はいいねぇ』と言うけど、
その実、訳者がいいねぇって事かもしれない。
いや、そうでしょ。
ここにカール・ヒルティと言う人の書いた本が三冊(三種類)。
岩波、角川、白水社とあるが、それぞれ訳が違う。
一番シックリくるのは白水社の訳。
全く頭に入ってこない訳も一社。
それほど違うんだよね。
なんで同じ作者の同じタイトルの書を三種類も、とも思う。
理由は、自分では絶対選ばないだろうと思う本なんだけれど、
紹介されて、とても良かったから。
読んでみると非常に得る物が多く、
また深読みしないと分からないところが多いのでね。
ヒルティはどっぷりキリスト教信仰者で、話の節々にそれが垣間見れ、
これが余計読んでいる自分の集中力をそぐ。
でも頑張って読むと、やはり素晴らしい。
特に、ヒルティの幸福論第一部(第一部~三部)の最初に、
「仕事の上手な仕方」、「エピクテトス」、「時間の作り方」と載っているが、
この3つを読むためだけにこの本を開いても良いくらい。
いや、そのためだけに3社別の物を買ったかもしれないくらい。
一つご紹介~
エピクテトスは、紀元一世紀ごろのローマでの奴隷。
しかしその哲学的教理がスゴすぎて、弟子が集まったんだとか。
(皇帝が話を聞きにきたほど)
エピクテトスは生涯書物を残さなかったけど、
その中の弟子が書き留めた物が小冊子として残っていて、
このヒルティの幸福論に掲載されている。
以下それ
・きみが入浴に行くとする。するといろんな事が起こりえるな。
飛び込むもの、暴言を吐くもの、盗みを働くもの、突っかかってくる者、
中には色々居るだろう。それをあらかじめ考えておけよ。
でも君の目的は、風呂屋でリフレッシュする事だろ。
だから決して心乱されに行っているのではない事を思い出せ。
・祝宴に呼ばれ無かったって。良かったじゃないか。
自分の力のウチにない物を得るにして、
他人がしたのと同じ事をしないで報酬得ようなんて、君は図々しいな。
偉い人にお供しない者が、お供する人と同様に、
また追従を言わない者が、それを言うものと同様に恩恵受けれるわけないだろ。
対価払わずに得ようと考えるなら、きみはどん欲だ。
つまり招待客が彼に与えた賛辞を、きみは与えなかったんだよ。
だから呼ばれなかった。
ところで、きみは招待の代わりに何も持っていないのか?
いや、ほめたくない人を誉めなかったことを持っている。
・誰かが君に意地悪したり、陰口を言ったりしたらこう思え。
彼は自分で正しいと考えるからそのように行ったり、言ったりするんだと。
彼は君の考えに従うのでなく、彼自身の考えに従うのだ。
常にこう思え。彼はそう思ったのだ。
二千年の英知って事か、、、
追記
今週末の海が楽しみだ。
新しいダイブコンピューターの説明書をまじめに読んだら、
なんと水面空気消費率までリアルタイムで教えてくれることが発覚!
ゆったり呼吸と、ぜはーぜはー呼吸の違いが数値でわかる!!
2分おきのリアルなデータ―と
1ダイブ終了時の平均を教えてくれる
各組織コンパートメントの窒素の吸収も、
常時モニターすることもできる(選べる)