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2019年9月12日 (木)

絶滅

むかーしむかし、30年くらい前。
自分の所属していた業界団体が、非常に元気で活力があった頃のこと。
(今はもう存在しない団体で、この後出てくる恐竜のストーリーとカブるようで皮肉だ)
年1回は海外からスポーツビジネスに精通した、敏腕コンサルタントを招いて、
セールスセミナーを実施していたんだよね。(すげー紳士のリチャードさんという)
20代前半の自分には、どの授業も刺激的で、面白く、
『今まで生きててこんなにタメになったことはない』と思ったもんです。
たとえば、
 ・平均的な価格で平均的なサービスを提供する小売業は、○年以内に滅びる。
 ・必ず3つの価格を用意。
 ・価格を越えた差別化。(オリジナルブランドだったり、オリジナルサービスだったり。)
これらの考えは、今も通用する考えだと思うし、30年たった今でも覚えてるわけで、
リチャードさんのきちっとしたスーツ姿と共に、思い出される。
(コーヒーブレイク後にはネクタイの柄を変えるという粋な紳士だった)

 

そのリチャードさんのセミナーの中でしきりに出てきたのが、
『なにも憶測(恐れる)するな』、『自らを変えてみる』と言うことで、
例として『恐竜はなぜ滅びたか?』、
恐竜は史上最強最大であったにも関わらず、
自らを変えることが出来なかったから、絶滅したのだ。。という訳だね。
『だからあなた方も、セミナーで学んだら、変化し実践して下さい』
と、リチャードさんが教えてくれる。
なんかここだけ読むと、変な宗教の勧誘みたいだけど、
当時の自分には十分すぎるほどの衝撃で、
『ハイ!やってみます』と素直に実施しようと思ったね。

 

【リチャードさん、でもそれは嘘】
で、話はその恐竜の絶滅なんだけど、
自らを変えられなかったから、と言う理由じゃないんだよね。
実は地球上の生物は、大量一斉絶滅を5度も経験していることがわかっている。
最初の大量絶滅は、四億四四00万年前。生物の大半が海に住んでいた頃。
巨大な氷河が発達し、地上の水を取り込んで凍結させ、多数の種が滅亡した。
最も激しい大量絶滅で、生物の9割以上が死滅したのが、
二億五000万年前に起こった大絶滅。
この原因はわかっていない。火山爆発が何万年も続いたとか、
彗星が衝突したとか言われてる。
そして、恐竜が絶滅したのが、六五00万年前の大量絶滅。
メキシコ湾に小惑星が激突したことが原因で、恐竜は絶滅し、
それ以外の約半分の生物も死滅した。
つまり、恐竜が絶滅したのは恐竜のせいではないんだね。
いわゆる超天変地異といえる現象が起因だ。

 

そして、今、6度目の絶滅期にいるのではないかと言われる。
果たしてそうなんだろうか?
大氷河期や、小惑星の衝突に比べれば、
水質汚染やプラスチックゴミ、CO2排出なんてゆるいのではないか?
たしかに、これだけで種の滅亡は考えにくい。
でもね、ある種が、自らも含め、地球を破壊できるだけのアイテムを持ったのは、
今のところ人類だけなんだよね。

 

ダーウィンによると、地球上の種は必ず絶滅する運命にあると。
なぜなら進化した新しい種が、自然選択により選ばれるならば、
その前の種は必ず滅びる運命にあるから。
考えたら進化の途中の中間種が、もっと生息していても良いと思うのに、
そんなものはとっくに生きてはいない。
人類だって、もっと前はホモ・サピエンス以外にも居たのに、
結局残ったのは現生人の我々だけ。

これらを考えると、リチャードさんの忠告、
『自らを変えてみる』ってのはあながち間違いではなく、
生物進化からいっても、非常に理にかなった助言だといえる。
リチャードさんはこうも付け加えていた。
『自らを変える、居心地の悪いアイディアを実践する』
今思い出しても金言だね。

 

 

追記
今週末からは涼しくなって、ぐっと秋めいてくるようだ。
夜は中秋の名月。日本にはたくさんの月の呼び名があるけど、
海外ではどうなんだろう?

12
もうすぐ満月だ

 

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