世の中には知らないことが多すぎる
世の中には知らないことが多すぎる
秋はますます伊豆の海が楽しくなる季節。
でも思い切って外洋に出るとさらに面白い。
トビウオの滑空、カツオドリの飛来、、(南九州無人島でよく見た)
魚なのに飛び、鳥なのに潜る。
生き物って、なんてワンダーなんだ!
グンカンドリはカツオドリなどの海鳥を襲い、
餌を吐き出させて頂くという芸を持っている。
さらに不思議なのは、
グンカンドリの足にはしっかりと水掻きがあるのに、
水に浮くのが苦手で、ほとんど全く着水しない。
だから襲って吐き出させた餌は、空中でキャッチ!
なんてワンダーなんだ!
人間の寿命は、100年時代に入ったとは言え、
世の森羅万象を理解するにはやっぱり短すぎる。
ただ、その道を、真理を探求し抜き、
それでも終わらず、
子々孫々(弟子も含め)にまで受け継いでもらおうと言う気持ちは、とっても理解できる。
またこう言った人たちがいなければ、
進化(科学的な意味だけでなく)と言うものは生まれないんだからねぇ。
遅ればせながら、“人類のブレイクスルー”、
科学者が選ぶ“この世でもっとも影響を与えた一冊”
ダーウィン「種の起源」を読んだ。
勿論オリジナルは難しすぎると思ったので、リライト版だけどね。
ダーウィンの理論が現代のドーキンスまで脈々と生き続けていると思うと、
まさに、遺伝子を受け継ぐがごとく、
知識や文化も受け継がれていく(複製子)事を、
ドーキンスがgene(ジーン・遺伝子)に対して、meme(ミーム)と名付けたこともうなづける。
自分の場合、ドーキンスの“利己的な遺伝子”を先に読み、
『なんてスゲー本だ。』と目から鱗どころか、
物の考え方がとんでもなく変わったくらいだ。
ドーキンス自体がバリバリのダーウィニストなため、
心底ダーウィンを尊敬しているのがよくわかる。
だから、本家本元の種の起源を読んだときは、
『あなたがドーキンス先生の尊敬する方ですか』
みたいな感じで読めて、150年以上前の本であるにも関わらず、
ある意味とても新鮮だったよ。
そしてあらためて、生物科学の本は、
日常生活においても参考になることが目白押しで、
やっぱりタメになると痛感したね。
あなたが恋愛にもっとも興味を持つなら、
下手な心理本だとか、胡散臭い占い本を読む暇があるんだったら、
こっち(生物進化)の本を読んだ方が絶対にいい。
いかにしてメス(異性)の気を引くように進化したか、
また、どのような戦略が最も異性を獲得するのに
長けているのか?
この様なことが実に理論的に取り上げられている。
実際に、利己的な遺伝子の中では、
「アバズレ戦略、清楚なお嬢様戦略はどちらが有効か」
と言った理論まで展開されてる。
また、もしあなたが、起業や仕事をする上で、
マーケティング戦略に興味がある場合でもそう。
戦略は、絶えず他者や他グループとの関係性の元に成り立つわけだから、
グループ内で如何に有利になるかも参考になる。
さらには、言ってみると人間の行動や考え、心理も含め、
その全てが生物の営みに含まれるわけで、
人間だけが別だ、などとも考えられない。
だからこそ、生物全体に当てはまる理論は極めて有効。つまりタメになる。
ただし、一つだけ気を付けなければならないことがある。
道徳心と言うことを如何に考えるか。
これだけは進化生物学ではなかなか学べない。
道徳=科学 と考える人はまず居ないと思うが、
生物学では“徳”も科学で証明し(もちろん愛も)、
遺伝要因か環境か、
はたまた、その行動の利得と損失割合は、、
と言う風に論じられる。
だから、感情で生きる人はちょっと引いてしまうかも知れない。
まぁそうであったとしても、
やっぱりタメになる進化生物学なのである。
追記
もうすぐ佐渡島だ。