シアトル首長物語
二日ほど前、お店にPaypayの営業マン(ちょっとみすぼらしい)がきた。
彼の説明を整理すると、
・やるとお店が得で、今なら手数料も0円。
・購入者はポイント還元があるからやって損はない
・政府もキャッシュレスポイント還元を発表している。
こんな感じだったかな。
自分が『じゃ、やる時また聞きますよ』と言うと。
営業『今やらないですか、、、、』と残念そう。
きっと1件いくらで回っている営業なんだと思う。
そりゃあ一番関係有るのは自分の事だろうね。
好むと好まざるとに関わらず、時代はキャッシュレスに向かい、
そのうち現金はなくなる傾向にある。
その方がより消費するからだろうね。
商売やってる自分が言うのもなんだが、
全てがネットでつながる便利さと、危うさはトレードオフの関係。
それでも、この流れは停まんないだろう。
PayPayさんが来る数日前に読んだ本が、かなり腹に響いて、
営業マンの話や仕組みも、冷めた目で見てしまったよ。
長いけど、読んでみて。
↓↓↓
160年以上前のアメリカ、ワシントン州あたり。
合衆国政府は移民者のために、先住民部族の土地を購入する話を持ちかける。
最初の植民者に協力的だったインディアン部族の首長シアトルが、大統領に出した返事。
「ワシントンの大統領は土地を買いたいと言う言葉を送ってきた。
しかし、あなたはどうして空を売ったり買ったりできるだろう。あるいは土地を。
その考えは我々にとって奇妙なものだ。
もし我々が、大気の新鮮さを持たないからといって、
あるいは水のきらめきを持たないからといって、
それを金で買えるものだろうか?
きらきら光る松葉のどの一本も、暗い森のどの霧も、どの牧草地も、
羽音をうならせるどの虫も、
大地のあらゆるものが、部族にとって尊いものだ。
川のせせらぎ、輝かしい水はただの水ではなく、われわれの祖先の血。
われわれが自分たちの土地を売るとしたら、
あなたがたは、その事をよく覚えておかなければならない。
湖に映るどんなぼんやりとした陰も、わたしの部族の思い出を語っている。
かすかな水の音は、わたしの父の父の声なのだ。
だからあなた方は、川に湖に、
あらゆる兄弟に与えるような、親切を施さなくてはならない。
大気がいかに貴重であるかも忘れないで欲しい。
我々の祖先に最初の息吹を与えた風は、
また彼の最後の息を受け取る。
風はまた、子供たちに命の霊を吹き込む。
だから、われわれが土地を売るとしたら、
あなた方は、それを特別なところ、神聖なところにしなくてはならない。
あなた方は、われわれが子供たちに教えたのと同じ事を、
あなた方の子供たちに、教えるだろうか?
大地は我々の母だと言う事を。」
このあとも、チーフ・シアトルの美しい表現がまだまだ続く。
長いので残念ながら割愛するけど、
彼の思いは残念ながら、“われわれ”には届かなかった。
追伸
今夜から冠島
お世話になる船長さんから電話があって、
『楽しみにしていますよぉ。気をつけてきて下さいね』
て本当に会うのを楽しみにしてくれている。
そこには自分が得をしようとか、うまく利を得ようではなく、
相手のことを考え、楽しんでもらおう、
そして自分も楽しもう、と言う気持ちが伝わってきた。