これってホントなのだろうか?
1月にお店で鰤しゃぶをやった時のこと。
店に届いたその日は、宅急便のお姉さんが、
その重さにやっとこさ持って入ってきた。
(宅配担当は佐藤さんという、笑顔と挨拶がすばらしいお姉さん)
重たい大きな鰤の箱には〔能登・天然寒ブリ〕の文字印。
誰がどうみても、知っても味わっても、天然物の方が養殖より旨い!
でも最近は養殖物が多いから、
だからわざわざ、〔天然〕と書くのだろう。
しかしこれって、本当だろうか?
絶対に天然物の方が美味しいのだろうか?
もちろん自分は天然派だけど、これから話す科学的な考察では、
少なくとも、疑問が生まれる事は間違いない。
大きさの比較の為に
養殖と言うのは、魚に使われる呼び方で、
動物(豚、牛)なら飼育、家畜、植物なら栽培となると思う。
どちらにも言えることは、
その生き物の育成を管理し、人間が好む(味や性格)状態にすること。
これから、まず植物。豆とか、アーモンドなんかの天然物と養殖物(栽培種)の場合を考え、
次に魚の場合と比較してみようと思う。
植物の場合、その多くに言えることが、
野生種より栽培種の方が、実が大きかったり、多かったり味がよったりする。
これは、もともと植物に備わっている戦略を人間が加速させた例。
たとえば、多くの果物が
熟し美味しくなったことを色や臭いで鳥などの動物に知らせる。
食べられた果肉と一緒に、タネは方々に散らばり排泄される。
これにより、その果物の種(しゅ)は繁栄するわけだ。
もちろんこんな事をイチゴ自身が知るわけもないし、鳥もご存じない。
まさか鳥が『俺たちイチジクに利用されてるんだぜ』
などと考えているなんてあり得ないからね。
でも、あなたがイチゴ狩りに行ったときのことを考えてみて。
(桃でも葡萄狩りでもいいけど)
なるべく真っ赤で粒の大きい物を選ぶでしょ。
最初からコンデンスミルク使わないでしょ。
昔むっかしの人々も、野生種の果物から、
そう言った“旨そうな印”の果物を持ち帰り栽培化していったわけ。
後はどんどんこれを繰り返すことに、イチゴならどんどん大きく赤くなる。
これを選抜栽培と言う訳ね。
これって、スーパーで納豆とか、大豆入りの商品を買うときに裏面をみると、
“遺伝子操作していない大豆”と書いてあると思うけど、
人間は遙か昔から、知らず知らずに遺伝子操作していたんだよね。
さっき話したのは果物だけど、果物はタネでなく果肉を食べる場合ね。
んじゃタネを食べるものの場合は?
“野生種のアーモンドには青酸カリの猛毒が!”
自分は知らなかったけど、自生するアーモンドにはシアン系の毒があり、
数10粒で致死量になるんだとか。恐ろしい。
では今朝もボリボリ食べたこのアーモンドの素焼きはなんでだ?
アーモンドも突然変異と選抜栽培で説明が付く。
野生のアーモンドは動物にタネを食べられないために、非常に苦い物質が含まれる。
これがシアン系の毒に変化するわけで、
「自分は苦いぞ!食ったら死ぬぞ!」
と先ほどの果物の逆のシグナルを送っている。
でも、その突然変異で苦い味の物質ができない物がある。
鳥たちはこの木を見つけ、
この苦くない栄養価満点のアーモンドをさっさと食べてしまう。
だから、この苦くない突然変異種のアーモンドは自然界で種(しゅ)は残せない、はず。
でも、たまたま人間もこの苦くないタネの木を見つける方法を会得したとしよう。
選び出し、持ち帰り、栽培。
すると、毒のないアーモンドが生まれたと。
もちろん最初は、少し苦かったり、混ざっていたりしたかもしれない。
でもさらに選抜栽培を繰り返すと、
今朝自分が食べたアーモンドのように、止められないおいしさに。
もう一つ
エンドウ豆食べるよね。
もちろん我々が食べるのは豆の部分、種子だね。
で、サヤに包まれたままになってるよね。
でも自然種はサヤから弾けて豆が散らばる遺伝子を持っている。
この突然種で弾けない個体が人間の手に入るエンドウだ。
自然界では、弾けずサヤに残った個体はサヤの中で腐ってしまうか、
動物にあっさり食べられてしまい、種を残せない。
(動物に食べられることで繁栄する戦略のタネもあるが、
エンドウの豆は消化してしまう)
でもこれも、選抜して突然変異種を栽培することにより、
弾けないエンドウばかりを育成し、収穫するようになったんだね。
ここで注目は、
果物の場足、人間の栽培は種の進化に逆行はしていないけど、
エンドウやアーモンドは人間が反対方向に自然淘汰を進めていると思わないかい。
だって、食べられないために進化した“苦いや、弾ける”遺伝子を持った物を、
たまたま生まれた突然種の、本当は生き延びないであろう種、
つまり“甘い、弾けない”の方を生き残らせるのだから。
さて、ではここからが天然ぶりは果たしてうまいのかの確信だ。
結論から入ると、
寒ブリは上質の脂が旨さにつながっている。
(個体差は環境要因も大きいが、遺伝子による事も大きい)
であるならば、その遺伝子を選抜育種を繰り返すことで、
さらには近代的遺伝子工学が加わわり、
栽培種の方が、大きくて味が良くなると。
イノシシよりイベリコ豚
野生牛より神戸牛?
だったら天然ブリより養殖ブリとなってくる日も遠くないだろう。
さて、それまでは、やっぱり天然物がよろしいか。
吊るし切り!
追伸
11月に伊勢エビ祭り
12月にはヒラスズキ祭り
1月にブリしゃぶ
2月は金目しゃぶしゃぶ、と開催し堪能してきた。
そして、3月は、、、アンコウ祭り。
肝を流し込んだドブ汁、アンコウ鍋を堪能。
たしか、3月の9日だったかな、10日だったかな?
残念ながら?天然もの。
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