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2018年9月26日 (水)

身は低くても、実は高し!

【安い魚のアラで、大きなしあわせ】
秋の連休最終日もホームの伊豆半島熱海へ。
予報でも天気が今一なことも言っていたし、
朝晩は肌寒くなってきたから、
おいしいアラ汁でも作ろうと思い、
前日の海の帰りに、魚久(魚屋)さんへ。

若衆に、
私『アラある?』

ご家族一同で奥で食事中だったけど、大将が出てきてくれたので、
私『明日アラ汁作ろうと思うから、なんかアラない?』
大将『あるよ。いいの。コッチコッチ』

と厨房に案内され、

大将『好きなの持っていきなよ。』

そういって捌いたアラを見せてくれた。

すると、

小さいキンメ、鯛、イサキ、イタチウオ、、実に様々。

そして、
美しく輝く大きな兜と、きれいで真っ赤な長い尾をもつ魚。
なんと、オナガダイのアラ!きれいだこと!
しかも、鎌にも頭にもしっかり身が付いてる。

大将『いい尾長だよ。旨いよぉ。煮ればいいじゃん』

これはうれしい
はっきり言って、この尾長が有ればこれだけで十分なアラ汁ができる。

私『じゃ、尾長のアラください。』

大将『イタチも旨いよ。ゼラチン出て。イサキも鯛もみんな持って行きな。』

そういって、全部箱に入れ出す。

私『何十人のアラ汁分だよ、、、』

会計のおばちゃんが、
『これ(尾長)煮ると美味しいよぉ〜』

と、そんなかんなのやりとりがあった翌日の24日。
この日は、おためしコースのゲストとライセンスコースのゲスト。
そして、店で三番目に大きな鍋持参。
前日仕込み済みのアラを朝から鍋に投入。
昼前には辺り一面にいい〜香りだ。
せっかく、昨日魚久さんからうれしいアラを手に入れたんだからと、
この日は、港の人全員に行き渡る量のアラ汁をこさえてやる!
誰がどう作っても、これだけ綺麗なアラで、
美味しくないわけがないだろうコノヤローめー。


   〜〜〜出来上がり〜〜〜
一番早く海の終わった我々。
自分たちももちろん頂きます。
感想は言うまでもないので省略。
でもどんなに美味しくても、お汁は三杯入らない。

そして、次々上がってくるダイバーを待ちかまえて、
器材を下ろす間も与えず、お椀を差し出す攻撃だ!!

山口船長、おさむ船長、隣のダイバー、知らない人、

とにかく、『オナガダイのおいしいアラ汁どうぞ』
と強引にお椀をにっこり笑って差し出す。

すると、アラ汁マジックがおきた。アラ不思議♪

港辺り一面、『はぁ〜〜、おいしい』の伝染病。

何も言わなくても、じゃんじゃんお代わりにくる。
『どうぞどうぞ、いくらでもあるから』
どんどん売れてく。
いやいやすばらしい。
すべての人が笑顔だよ。
知らない人も、ほぼ全員お代わりに着た。

すごいね尾長、すごいねアラ汁。

こんなに身は低いのに、これだけ多くの人を幸せにするなんて、
まるでアンパンマンだ!
人として見習わないと。

『僕はアラ汁のような人間になりたい!』てか。


追伸1
これを読んで、アラ汁作ろうと思ったあなたへ。
とにかく、新鮮なアラが必要。この一点!
ただし、少々劣るアラでも、次の手間をかければ蘇ると思うよ。
 1)アラをきれいに洗い、鰓、血合いはとって洗い流す。
 2)多めに塩をふり、一時間ほど冷蔵庫へ
 3)塩を流し、熱湯をかける 
味噌でたっぷりのネギを椀に添えれば、まず間違いないと思う。


追伸2
新鮮なアラを手に入れるコツ
魚屋さんと懇意にする。
要はいつも魚を買うことだね。


あ、そうそう、10月はアラ汁月間だよ。

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