島の食習慣
『もし、明日から、この食べ物が食べれなくなるとしたら、
あなたにとって超悲しい物ってな〜んだ?』
上記の質問は、よくお客さんに考えてもらう質問だ。
いろんな答えが帰ってきて楽しい。
たまご・イチゴ・トマト・ハマチ、、、?
やたらピンポイントの食材をあげる人から、
ほとんど商品名をあげる人、
『なんでそれ?』的な人まで実に様々で楽しい。
ちなみに、調味料と米は無しね。
あなたは何かな?
明日から食べれなくなるとすると、超悲しいものって。
自分は蕎麦と悩んだあげく“焼き魚”。
だったんだけど、
最近はやっぱ“刺身”かな。
毎日でも食べれるし、
ご飯のおかずにも、酒のつまみにもなる刺身。
(あ、そうそう、旨い刺身限定ね。
この辺の話は金沢の姉が効くと、
まずい刺身ってどういうこと?というだろうけど)
その刺身だが、食すときはもっぱら金沢の醤油で食べるのが定番。
ほんのり甘く角のないお醤油で、刺身に本当によく合う。
お客さんにも紹介して、結構金沢の醤油で刺身食べる人がいるくらい。
でね、このお醤油なんだけど、土地によって全然違うんだよね。
特に鹿児島は驚くほどの違いがある。
初めて知ったのは徳之島。
伊勢エビの刺身を食べたときに、
『え、甘い!ん?何?醤油?!』
と驚いたものです。
でもね、慣れるとあの気候と、黒糖焼酎のお供には、
やっぱりあの甘いお醤油なのかなぁと思う。
八丈島でもよくよく、刺身をごちそうになる。
先日もお中元をお送りした、第五つる丸の鈴木船長。
奥様からお礼の電話があったので、
『いやいや、またおいしい鰹をよろしくと社長に言っておいて下さい』と。
その八丈島では、
鰹やメダイ、アカサバ、トビウオの刺身を食べることが多いのだけれど、
お醤油は、関東の濃い口に島の青唐辛子を漬けた、辛いお醤油だ。
これがまた、島の魚によく合うんだ。
もちろん“情け島”“磯娘”“島の華”、
と言った焼酎との相性は言わずもがな。
こう考えると、やっぱりその土地、その島の魚をいただくときは、
その島の酒と食べ方に習うのが、よろしかろうとなる。
“漁師のまねヨーズ”
ずいぶん前だけど、南豆諸島に言ったときにも、
鰹漁の時の、船乗りの魚の食べ方を船長に教えてもらった。
なんてことはない、醤油にマヨネーズを溶いて刺身を食べると言うもの。
聞いたときは、『あんまり旨そうじゃないなぁ』と思ったけど、
この漁師のマネヨーズをやってみると
ご飯との相性が抜群だった。鰹なんか最高!
刺身という単純の料理も、なかなか奥が深いって話だね。
追記
画像の包丁を入手。実に使いやすい。
今までは、出刃で捌いて、それから包丁を変えてサク取りして皮を引いてたけど、
これだと一本でいけるかもって感じ。
アゴが通常より分厚くできていて、
骨を断ち切っても刃こぼれしない。
さびにくい材質なのに砥石で研ぐのも簡単だ。
なんかさっそく海ごはんに魚捌きたくなってき。
やっぱ道具だね〜