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2018年1月13日 (土)

【島と月と海と、】その2

【島と月と海と、】その2


前回は月の朔望と海の関係についてお話ししましたね。
今回は月の名前、色々な呼び名について

月が満ち欠けするといっても、実際に欠けたり大きくなったりするのじゃないね。
太陽に照らされている明るい面と、陰の見えない部分があるから、そう見える。
月が太陽と同じ方向に有れば、陰になるから見えない。すなわち新月(朔)。
太陽と反対の方向にあれば、照らされて明るい半面だけが見え満月(望)の状態。(月が太陽と90度に有れば半月)


太陰暦を用いていたときは、月齢と暦が一致していたので、
月を見ればほぼ『今日は何日だ』と分かったわけね。(ある意味便利)
満月が過ぎて、だんだん月が細くなってきたから、
『そろそろ橋の下で伝次郎さんと密会の頃だわ』
てな感じで、月を見て約束事や会う日を決めていたと思うので、
今よりずっと月と生活が密接に関わっていたことになる。
だから様々な呼び名がある訳だね。


〔月の呼び名〕

“朔”“新月”月齢0 
月が見えないわけで、昔は見えないから初めて月が見えてから遡ってこの日を求めた。
「遡る」って字もここからきてるらしい。
新月は英語のnew moonからだから、比較的新しい呼び名だろうね。

“三日月”“眉月”“繊月” 3日ごろ
やっと月が見えてきた。だから沢山名前がある。初月とか若月とか。

“上弦の月”7日ごろ
形からの命名。夕方西の空に見える。

“十三夜月”13日ごろ
日本は待ちの文化。満月を待つ前であるため古来よりもっとも美しいとされ、
月見の宴が多数あったそうだ。(とか言って飲みたいだけだと思う)

“望月”“満月”15日ごろ
十五夜。必ずしも15が満月にならないこともある(新月から満月の周期は一定でないため)。
満月は、英語のfull moonから。

“既望”“不知夜月、十六夜(いざよい)”
満月より月の出が遅いので、「ためらう」と言う意味の「いさよう」をつけたとか。

“立待月(たちまちづき)”17日ごろ
日の入りから「お月さんまだかなぁ〜」と立って待つの意。

“居待月(いまちづき)”18日ごろ
立って待っててもお月さんなかなか出ないから座ろう

“寝待月(ねまちづき)”19日ごろ
あんまり遅いから、横になって待とう。
だいたい夜の9時以降だからね。

“下弦の月”23日ごろ
満月を過ぎての半月は下弦で、新月を過ぎてからの半月が上弦。

“三十日(みそかづき)”30日頃
 月末をみそかと言うのはここから。


この他、見える時間帯によってつけられた名前、
有明月、暁月、夜更月など実に様々。
まぁでも、こう寒くてはお月見どころではない。
夜長の季節に今年はゆっくりと思いをはせたい。

追記
今年の島旅とお月様の関係を見てみると、
7月の冠島が朔にあたり、海は流れそうだねぇ。
6月の奄美大島は既望だから、水面に映る月光を楽しめるかも。

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