島々の祭り
与論島にサザンクロスセンターと言う建物がある。
名前を聞くとなんだかカッコいいが、実際には郷土資料館兼展望台かなぁ。
でも五階建てだからヨロンでは一番高い建物になると思う。
ここからの景色は必見。
なんせヨロンには山どころか、小さい丘もないんだよね。
だから、その展望台に上ると、360度ヨロンが全て見渡せる。
晴れている時のこのパノラマビューは素晴らしいですぞ〜。
青い空とリーフに囲まれた島がぐるりと見渡せるんだから。
海原に目を凝らせば、
沖縄本島、伊平島、沖永良部島が浮かぶ。
沖縄本島まではわずか10マイルちょい。
ヨロンに行ったら晴れの日は必ず行ってみよう!
何階だったかは忘れたが、ヨロンの伝統十五夜踊りについてのコーナーもあったな。
画像一番下が十五夜踊りの時に使う面。
これ以外にも、薩南の島々の怪しいお面も展示してあり、
その島独特のお祭り行事についてコメントがある。
でもなんで?
そもそもなんでこんな、絶対子供が怖がるだろうコスチュームが島には(地方には)存在するのだろう?
ヨロンの十五夜の面、悪石島のボゼ、三島村のメンドン、
画像のどれをとっても、お世辞にも可愛いとは言い難い。
泣き叫ぶわっぱどもの姿が手に取るように想像できる。
与論島十五夜踊りの歴史は400年以上。
本土風の1番組の踊りと、琉球風二番組の踊りがあるそうだ。
一番組踊りで使われるのが画像のお面。二番組はこれまた不思議な装束。
黒の浴衣に黒の足袋、顔にはすっぽりと黒い“シュパ”を巻くから顔のない全身黒装束。こわ!
このあたりが、琉球でもない奄美でもない、
実にハイブリッドな島、ヨロンを象徴しているようだ。
島ではないけど、
わたしの実家、金沢の金石町にも夏祭りで使うそれはそれは恐ろしいお面部隊がいる。
なんたって般若の面を被り、忍者の装束に身をまとった輩達が刀を持って踊るのだから。
お囃子に使う横笛がまた、不気味さを増す効果があり、子供はこの人たちのことを、
敬意と畏怖をもって、“ピーヒョロ”と呼ぶ。
しかも、般若の面以外にも、
山伏、虚無僧風?、そして、これがもっとも意味不明でとてつもなく不気味で恐ろしかったんだが、
スッゲー高い一本下駄にオレンジの山伏衣装を身にまとい、
なぜか車麩(くるまふ)のメガネをかけた、メインイベンターが居るのだ。
想像してみて、
これら家の中まで入ってくるんだよ。
そりゃぁあんた、怖いなんてもんじゃぁござんせん。
だからどんな悪ガキも、
『そんなことしとると、ピーヒョロ来るぞ!』
で黙り込む。
やっぱ各島々のお面にもこの効果があるんじゃないかなぁ?
うちの娘達も小さい頃、ビビりまくってましたわ。
追伸、
薩南の島々、三島村(竹島、硫黄島、黒島)には5月の口永良部島の時にすぐ近くを通る。
活火山硫黄島の噴煙は地球の息吹のようだ。
島旅モデルスケジュール
5/25金)〜27日)屋久島&口永良部島
“屋久島のとなり小さな島の丘の上の宿”ツアー