横綱
以前このブログで、“葉隠れ”を取り上げた。
葉隠れとは、あの『武士道とは死ぬことと見つけたり、、』の冒頭で有名なあれの事。
なんか、硬派な堅い、むかしの意味不明のことが書いてあるように感じるが、
その実、現代でもとっても通用する生活規範、
特にサラリーマンが同僚や上下とつきあう上で、役に立つことが目白押し。
その中で、仕事を依頼したときの働き振りについて、
四タイプにわけて論じているんだけど、
それが、「だらりだらり」、「急だらり」、「だらり急」、「急急」の四つ。
仕事を依頼してもなかなか的を得ず、仕上がりも遅い上、結果も普通と言うのが、
→だらりだらり
返事は、私に任せて下さいとばかりだが、一向に出来上がらず
→急だらり、これが一番多いと言っている。
理解してるのかなぁと勘ぐってしまうが、いざことを始めると的を得てまずまず仕上げる。
→だらり急、でもなかなか居ない人材。
こここまで来るともう分かるね。
滅多にいない人材が、すぱっと始め、きめ細かく仕上げる→急急
葉隠れは鍋島藩の武士達に広く読まれていたそうで、
鍋島論語などと呼ばれたそうだ。
書いた(論じた)のは、まぁわかりやすく言うと、とても仕事の出来たOB。
その人が、隠居先に尋ねて来た中間管理職に語ったことを、
その中間管理職が筆記し伝わっていると。
これホント、よく出来てる(使える)。
まずシンプルでわかりやすい上、出てくる内容が心当たりのあることばかり。
酒の席の立ち振る舞いから、眠気の撃退法、あくびの仕方まできめ細かく指南されてる。
おそらくこの書物を読んだ若い藩士は、
なんとか“だらりだらり”は避けようと思ったんではなかろうか。
さて、ここで、四つのタイプをもう一度考えてみると、
日本人ならきっと誰もが思うのは、
“急だらり”はイヤだなと思うんではないかな。
上司の前ではハイハイと得意げにし、その実全くやらない奴。
きっとあなたもこんな奴は嫌いだよね。
へたすると、だらりだらりより嫌われる。
だから、我々日本人の感覚からすると、
有言実行(言ったらやる)、不言実行(行動で示す)、有言不行(口先だけ)、不言不行(存在しない)
と四つに分けた場合、
トランプさん筆頭にあちら側では、おそらく有言実行が一番なんでしょう。
でもどうだろう?
われわれの中での美徳は、不言実行ではないかな。
そしてもしかすると、不言不行よりも、
有言不行の方が蔑まれる気がするが、あなたはどう思う?
最近お茶の間をにぎわせている大相撲問題。
きっと日本人の考える横綱も不言実行で、
もしかすると外国人力士にはなかなか分からないのかもしれない。
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