島へ渡りたくなるのは何故?
これ今に始まった人間心理でなくて、有史以来のこと。
『あ、海の遥か向こうに陸地があるずら〜、
きっと美味しいものいっぱいあるぞ〜。』
こんな単純な理由からだろうか。
今から45000年前、人間は海を越え、とても大きな島にわたった。
オーストラリア大陸。
まだ石器や木器しか使っていない我々の祖先が、
どうやって大洋を渡ったかは未だに不明。
不明だが、事実だ。
しかも大型の陸上哺乳類で、オーストラリアにわたるのに成功したのは人間がはじめて。
そこには未知の生き物たちが生息していた。
有袋類のフクロライオン、
あまりにデカくて抱き締めたいとも思わないコアラ。
ダチョウの二倍ある飛べない鳥。
2.5トンもあるウォンバット。
その後二千年ほどで、これら巨大な生き物は事実上姿を消した。
人間がたどり着いたとたん、オーストラリアの大型種24種のうち、23種が絶滅。
犯人は誰?
人間は一万六千年前、今度はアメリカ大陸に到達。
その頃のアメリカ大陸には、
マンモスや馬、ラクダ、巨大ライオン、サーベルタイガー、そして、
体重八トン、六メートルのオオナマケモノまで。
それから二千年以内に、彼らは全て姿を消した。
過去3000万年以上にわたって栄えた種も、
二本足で歩く、それほど強そうでないヒトが渡った直後のこと。