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2017年5月26日 (金)

島旅の食事の想い出

島旅の食事の想い出

ずいぶん前の話、20年位前かな?
当時奄美群島の一つ、徳之島によくよく行った。何度も何度も行くと、欲が出てくるのが世の常。
次第に漁師とも仲良くなると、
『トンバラはいいぞ』とか、
『○○は魚多いぞ』なんて話しを聞くようになるのでなおさらだ。

そんな感じでいろいろ興味が出てきて、
徳之島とその北にある加計呂間島の間に、とても魅力的な島々があるそうな。
その島のなかで与呂島というところに行くことに。
当時は与論島と勘違いしていたが、与論島は奄美群島最南端の島で、
与呂島とは全然違う別の島。

で実際行ってみると、ほんとに素晴らしい素朴な島。
島の道々に、長い棒が立てかけてあり(先が赤く塗られてる)、それがあっちこっちに。
何かな〜と思って聞いてみると、ハブを追い払う用の棒だとのこと。
ハブを退治するんでなく、追い払う用ってのが島らしくっていいね。
用心棒といいます。まじ


そして、海の中は一面が目を見張る珊瑚礁。
しかも、濃密に珊瑚が びっっっしりと生育してる。
まるでバベルの塔のごとく、海底から水面まで、ほんとに密集度濃く、生き生きとしていた。

与呂島へは飛行機もなく、徳之島からの定期航路もないので、漁船をチャーターしていくわけ。
徳之島の山港を出て、1時間半くらいかかったかな?行きだったか帰りだったか忘れたけど、
船頭さんが『お腹減っただろう』と、
スイカと素麺を用意してくれていてね。
これが美味しかったんだよねぇ。
このときの一口すすったときの感激は今も覚えてる。素麺と椎茸の甘辛煮と薩摩揚げだけだったと記憶してるが、
とにかく船の上で食べる冷えた素麺が抜群に美味しかった。

ちょっと想像してみて、、

“真っ青なまあるい空と 夏の雲 
フラットな水面は
まるでもう一つの空のように雲を映す 
深い深い藍と 目の覚めるような青が 
ずぅっとずぅっと広がる景色の中で
僕らは冷たいそうめんをいただいた”


あの船上での素麺以来、食事もシチュエーションを工夫すれば、美味しくて楽しくって、
なんだか特別な時間になるんだと思ったものです。

素麺の美味しい季節がくるね。

        文.わじま・でんいちろう


追記
徳之島ではよく、シズさんに油ソーメンを作ってもらったなぁ。シズさん今生きてたら、
100歳位なのかな? 徳之島ならありえる。

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