海の声を聞いてくれろ
前回のブログで坂村真民さんの詩を紹介した上で、
自分も思うことがあり、こんな事を書きました。
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“耳を澄まして一呼吸”
こんなに多く海にひたって
どれほどの彼らの声をきいたのか
カジメがはげしくゆれるこえ
力強く珊瑚がポリプを開くこえ
岩のすきまにひそむこえ
こんど海にひたったら
たゆたゆ海藻の声さえも
丁寧に一呼吸し
きっとうけとめてみよう
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どうやらこのブログをカミさんが読んでいたらしく、
『今度の海は“あ”って言う声を聞いてくるの?』
と言うものだから、
「そうそう、、こんなに海潜っているのに、な〜にも聞いたことがないんだよオレ」
と返すと、
『その程度の域では聞こえないんだよ』
みたいに言われた。
ならばよし、とばかりに密かに木曜の海ではいろいろな声を聞いてやるぞと楽しみにしていた。
ところがだ、
聞こえるのは、一緒に潜ったお客さんの声だけだった。
「あ、耳が」、「ちょっと時計が外れた〜」、「浮いちゃう〜」、「何ですかコレ?」などなど。
ご存じのように、海に潜ると言葉はしゃべれない。
だからこそ、一緒に潜る人が何を思っているかを集中して分かろうとする。
しゃべれなくてもかなりの声を聞けるようになった。
お陰で、魚や珊瑚、海藻や岩の声は全く聞こえず、、
どうやら自分には、そんな詩的な感性は無いようだ。
追記
その日の海は、伊豆半島は熱海市伊豆山。
先代の船長さんからのおつき合い。
川口船長が船を出してくれ、奥さんがみそ汁を作ってくれる。
冬とは思えないうららかな陽気だったが、海からあがってからの温かいお汁は格別。
ちょうど年賀状にも、
『今年もおいしいイカとみそ汁ごちそうになりに行きますね』と書いたっけ。