田舎からのおくり物
金沢の姉から朝会社に宅配が届きました。発泡の冷蔵で届いた箱の中身は実にいろいろなもの。
鯖味醂干し、カマス干し、豆腐、納豆、お麩、温泉卵、うどん、出汁つゆ、、、
中にメモがあって、
『魚は食べきれないのは冷凍して、、温泉卵はうどんに入れて、、いつも食べてるお麩もいれます、、』
送られてきた品々はどれも田舎の家庭に上がるもの、メモを見て尚更こちらとの食文化の違いを感じずにはいられません。
まず魚は言わずもかな、金沢と言えば魚でしょ。ハタハタのシーズンともなれば、あっちこっちの軒下に干してあります(最近は少なくなった光景)。
次に[うどん]。金沢ではあまり蕎麦を食べませんでした。食べたとしても、ニシン蕎麦とかの暖かい蕎麦。実際自分が蕎麦好きになったのは東京に来てからなわけで、間違いなく田舎ではうどんだった。
そして[お麩]。まず東京ではそんなにお麩を食べることがないように思う。なのに金沢では、味噌汁とか、丼とか、鍋物、すき焼きといろいろとお麩をよく食べます。
まぁ田舎物のわたしにとっては、この何て事もない食材も、どれも懐かしい。
よく地方に行っておいしい物を食べる。とりわけ島に行っておいしい物をいただくと、いつも思うのが、
『こっちの島で育った子供は、都会や本土に行って、この料理食べなくなって久しい時に、里帰りすると感激するだろうなぁ』
と考える。現実に自分がそうだったから。
これ聞いたあなたは、『今じゃ東京で食べれないもの無いでしょ』とか、『インターネットで何でも取り寄せできるよ』と思うかもしれないが、、
そりゃ大きな間違いだよ!
たしかに東京では何でも食べれるかもしれないが、田舎のあの味は、そんなに品のいいものじゃない。
つまり商業ベースに乗った、洗練された物はあるんだけど、いわゆる田舎の庶民の味はやっぱ食べれない。
同じようにインターネットでなんでも取り寄せが出来る昨今ではあるが、わたしゃ誰が干したか分からんハタハタの一夜干しなぞ、恐ろしくて食べたいとも思わない。
ほんと、つくづくこの豊かな食文化を持つ日本に生まれて、とことん良かったと思う。
さらには田舎や離島に行けば、まだまだ知らない食材、食べたことのないお料理がたくさんあります。
もちろんこれらはネットで取り寄せできないし、いや、万一取り寄せできたとしても、現地でいただく物とは一線をきした味。
やっぱり島旅をとおしての最高の贅沢は、こう言った食文化にふれることなんでしょうね。
《追伸》
まもなく12/6はクリスマスパーティー。東京品川から屋形船に乗っての宴会です。今年は金沢の母と姉もくるんだが、はたして東京のお味は・・・