伊豆半島桜前線
多摩地区に比べ、伊豆半島は温暖だと言うことなんでしょう。この記事を書いている31日に、ようやく多摩エリアも見頃を迎えましたが、伊豆半島では28日頃でした。
今年はうまく真鶴半島の荒井城趾公園の枝垂れ桜を堪能することができました。毎年意識はしていたのですが、いつも遅かったり、早かったりでなかなかうまくいきません。ところが今年はバッチリ。しかも夜のライトアップも初めてみることが出来たんです。
そしてそして、なによりも楽しかったのがその城址公園で桜を見ながら野点!!。お茶のたしなみのあるゲストがお菓子も含め用意してくれたんです♪
公園の一番奥に竹林があり、その中の休憩するところがまるで茶室のよう。前を見ればピンクの桜、横を見ればグリーンの光りの中、ひっそりとした木陰でいただくお抹茶。優雅な一時。時折、はらり、はらはらと花びらが舞い落ちる中での茶会です。
ちょうどいま読んでいる、岡倉天心「茶の本」とリンクしてしみじみと味わうことができたのですが、残念なのが体験した時間を表現する文才がないこと。
個人的にはちょっとキザだと思う、天心の表現を紹介しておきます。
『薄墨色の大気がかすかに震えている春の夜明け、木立の間から鳥達が神秘的リズムで囁いているのを耳にすると、きっと、この鳥たちは仲間同士で花々についてお喋りしているのだと感じたことはないだろうか、、、』
そんなこと考えた事もなかったよ・・・
『吉野や嵐山の桜吹雪は、つかの間、花たちは宝石の雲のように渦巻き、水晶のような流れの上を舞うかと思うと、次の瞬間には笑いざわめく水の流れにのって消えていく。あたかもこう語りかけながら、「さようなら春よ、私たちは永遠に向かって旅立つのです。」』
野点のこの日、赤い布の上に落ちた花びらを金平糖と見間違えた自分。天心のような美の感性はありませんな。
いろいろな景色を楽しみながら、お抹茶を頂いてみたくなりました。
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